富士ソフトをめぐってベインとKKRが綱引きを繰り広げる

富士ソフトは13日、米投資ファンドのベインキャピタルが11日に公表した富士ソフトに対するTOB(株式公開買い付け)計画の変更について「取締役会と特別委員会で適切に検討する」と発表した。決定事項があれば速やかに公表するとしている。

富士ソフトをめぐっては、米投資ファンドのKKRがベインの従来計画(1株あたり9450円)を上回る1株あたり9451円でTOBを進めている。期間は11月20日から12月19日まで。富士ソフトはKKR案に賛同して株主らに応募を推奨し、ベイン案への反対を表明していた。

ベインは12月11日、富士ソフトの賛同を前提に1株あたりの買い付け価格を従来の9450円から9600円に引き上げると発表した。KKRを上回る買い付け価格を提示したことで、富士ソフトの対応が焦点となっていた。

富士ソフトは13日に公表した文書で、ベインから受け取った文書には「引き続き法的拘束力のある提案とするが、富士ソフトの意向に関係なく内容を撤回する可能性がある」との記載があったと明らかにした。ベインに意図を確認したうえで適切に検討するとしている。

富士ソフトは同日、KKRが進めているTOBが成立した場合に、臨時株主総会を2025年2月をめどに開催すると発表した。議決権を行使できる株主を確定する基準日は24年12月31日に設定した。

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