日立製作所は16日、茨城県日立市出身の徳永俊昭副社長(57)が2025年4月1日付で社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格すると発表した。創業の地出身の社長は初。記者会見で徳永氏は「大きなプレッシャーを感じたが、ぜひチャレンジしてみたい」と意気込んだ。
徳永氏は1967年3月生まれ。父が日立製作所の工場に勤務し、同社の社宅で育った。徳永氏は「幼少期は病院、バスなど日立グループのサービスを受けながら育ってきた。身近にあって社会を支える存在だった」と振り返った。水戸一高、東京大を経て90年に入社。現在はデジタル・IT部門などを担当している。
小島啓二社長は、徳永氏について「創業の地からやってきた大本命。デジタル事業の申し子であり、会社がかじを切っていく中でなくてはならない人材」と期待を寄せた。
日立製作所と日立市は2023年、徳永氏が「何か支援できないか」と話を持ちかけたのをきっかけに、「共創プロジェクト」の包括連携協定を結んだ。
日立市の小川春樹市長は「歴史的な瞬間に市長として立ち会えたことはこれ以上ない喜び。多くの市民が、本市に縁の深い徳永副社長の昇格を歓迎しています」と祝福のコメントを発表した。【田内隆弘】
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