日本銀行本店=2020年1月9日、松倉佑輔撮影

 日銀は19日の金融政策決定会合で、政策金利を0・25%程度とする現行の金融政策の枠組みを維持すると決めた。米国経済や賃上げの動向を見極める必要があると判断した。日銀は段階的な利上げ方針を示しており、2025年1月以降の決定会合で利上げを検討する。

 世界経済をけん引する米国では、米国第一主義を掲げるトランプ次期大統領が来年1月に就任する。日銀内では「急いで利上げする状況にない」といった声があり、トランプ氏が主張する関税引き上げや経済対策の動向を見ながら慎重に判断することにした。25年春闘で高水準の賃上げが続くか確認が必要なため、今回は見送るべきだという意見もあったとみられる。

 物価上昇は続いており、市場では「1月の次回会合で利上げする」との観測が強まっている。【浅川大樹】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。