日本製鉄によるUSスチール買収計画を巡り、バイデン政権が審査に「不当な影響力」を行使したと主張する書簡を日鉄が米政府に送ったことがわかった。ロイター通信が20日に報じた。書簡では買収が阻止されれば法的措置をとる可能性にも言及した。
ロイターによると、書簡は17日付で日鉄とUSスチールが連名で対米外国投資委員会(CFIUS)に送った。今年11月の米大統領選を背景に全米鉄鋼労働組合(USW)の支持を得るためにバイデン大統領が影響力を行使したと主張した。CFIUSは14日付で安全保障上のリスクを指摘する書簡を日鉄側に送っており、この反論として送付した。
買収計画を巡っては、大統領選でUSWの組織票を得ることを視野にバイデン氏やトランプ氏が買収計画に反対し、政治問題化していた。CFIUSは買収完了に不可欠な安全保障上の審査を進めている。審査期限は23日とされる。安全保障上の問題があるとされれば、その後バイデン氏が中止命令を出す可能性がある。
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