材料試験のキグチテクニクス(島根県安来市)は、エンジン部品など航空機向け大型鋳造品の非破壊検査に本格参入する。14億円を投じて松江市内に専用の検査拠点を新設。世界的に航空機生産の拡大が見込まれるなか、対応できる検査の種類を増やして需要増に対応する。
松江市内の工業団地に約8500平方メートルの土地を取得し検査場を新設する。2026年1月の稼働を予定する。24日、島根県、松江市と立地協定を締結した。25名程度の新規雇用を計画しており、県と市から計1.3億円の補助金を受ける。
同社は独立系の試験会社で、サンプルを用いた破壊検査が主力。航空・宇宙産業の製造工程に必要な国際認証規格「Nadcap」などを取得しており、大手重工メーカー向けの素材試験などを手がける。
非破壊検査への参入で、全量検査が必要となる航空機の重要部品の試験なども担えるようになる。同社は拠点新設と合わせて必要な国際認証取得も進める。木口貴弘社長は「30年ごろまでに非破壊検査事業を売上高の1割程度まで高めたい」としている。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。