ニコンは産業用ロボットの頭脳になるロボットビジョンシステムに参入する

ニコンは7日、製造業の生産現場で使われるロボットアームを制御するシステムの販売を始めると発表した。2024年秋に同社として初めてとなる3製品を市場に投入する。デジタルカメラで培った画像技術を生かし、自動車産業などの省人化需要に対応する。

販売を始めるのは「ロボットビジョンシステム」と呼ばれるもので、ロボットアームと組み合わせて使用する。対象物を認識するカメラと、撮影した画像からアームの動きを制御するエンジンで構成する。ロボットアームが自律して動くための「目」と「頭脳」の役割を果たす。人手不足を背景に自動車などの生産現場で自動化が進み、導入事例が増えている。

ニコンはデジタルカメラの開発で培った画像処理技術を生かし、1秒間に最大で250枚の画像を高速で処理する製品を開発した。ロボットアームが瞬時に状況を判断して高速で動けるようにする。先行するキーエンスなどの競合に対抗する構えだ。

新製品は安川電機やファナック、川崎重工業などのロボットアームに対応している。自動車業界をはじめ、電子機器や物流、食品など幅広い業種の省人化需要を取り込む。

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