過去に閉鎖した窓口を臨時で復活させることも検討する

JR東日本は8日、「みどりの窓口」の縮小計画を凍結すると発表した。デジタル化やチケットレスへの移行を目指して有人窓口を減らしてきたが、繁忙期の混雑が深刻になって利用者から苦情が出ていた。過去に閉鎖した窓口を臨時で復活させることも検討する。

JR東は2021年5月、首都圏と地方圏で合計440カ所だったみどりの窓口を25年までに140カ所程度に縮小する方針を示し、順次廃止していた。24年4月時点で209カ所まで減らしたが、通勤定期の販売シーズンに外国人観光客の急増も加わり窓口に長蛇の列ができていた。

同日記者会見した喜勢陽一社長は「お客様に多大なストレスやご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げたい」と述べた。既存の窓口は当面維持し、繁忙期には閉鎖した窓口を臨時で復活させるなどして混雑を緩和する。

25年春に、外国人観光客が「モバイルスイカ」を使えるようにする。入国前に発行するほか、新幹線の切符購入などもアプリで完結することで、訪日客がみどりの窓口に集中しないようにする。

混雑緩和のために縮小計画は凍結するが、長期的にはみどりの窓口は減らしていく。海外に比べ日本は様々な面でデジタル化が遅れている。人手不足に直面する中でJR東も遅れるデジタル化を進めることが欠かせない。

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