24年1〜3月の「一番搾りブランド」の販売数量は前年同期と比べて10%伸びた

キリンホールディングス(HD)が9日発表した2024年1〜3月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比4.6倍の259億円だった。前年同期に計上していたミャンマー事業の連結除外に伴う為替差損190億円が無くなったことで大きく伸びた。

売上高にあたる売上収益は11%増の5017億円で、17年の国際会計基準移行後、同期間として最高だった。酒類・飲料・医薬・ヘルスサイエンスの全てのセグメントで増収を確保した。新型コロナウイルス禍からの経済再開に伴う人流の回復で、主力ビール「一番搾りブランド」の販売数量は10%、缶チューハイ「氷結ブランド」は9%伸びた。

本業のもうけを示す事業利益は2%減の330億円だった。キリンビール単体では新ブランド「晴れ風」の発売に伴う広告投資が増えた影響で25%の減益だった。先行投資している健康関連のヘルスサイエンス事業は17億円の赤字(前年同期は14億円の赤字)となった。米国の飲料会社コーク・ノースイーストでは値上げが浸透するなど、飲料事業は27%の増益だった。

24年12月期の業績見通しは従来予想を据え置いた。売上収益が前期比6%増の2兆2700億円、事業利益が横ばいの2020億円、純利益が16%増の1310億円を見込む。

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