大同特殊鋼が10日に発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比37%増の497億円だった。政策保有株や不動産の売却益により、特別利益を337億円計上した。
売上高は微増の5812億円、営業利益は10%減の421億円だった。自動車向けの特殊鋼鋼材は数量を伸ばしたが、半導体製造装置向けのステンレス鋼の受注が減った。溶解炉の減価償却費など固定費も増えた。
25年3月期は国際会計基準(IFRS)を適用し、通期の連結売上高が6000億円、純利益は330億円を見込む。記者会見した清水哲也社長は「半導体関連の需要が立ち上がるのは下期ではないか」と話した。年間配当は47円と、24年1月に実施した株式分割を考慮すると実質増配となる。
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