SBI新生銀行が10日発表した昨年度の決算は、売上にあたる経常収益が5307億円と前の年度より25.8%増えました。

また最終利益は579億円と、前の年度より35.4%増加して2期連続で増収増益となりました。

これは、ことし1月のNISAの拡充を背景にグループの証券口座が増えたことに伴って銀行口座の開設が増えたことや、証券事業をグループ会社に移管するなどして経営の効率化を進めたことが主な要因です。

SBI新生銀行はことし2月に公的資金の一部、193億円余りを返済しましたが、残りのおよそ3300億円をどう返済していくかが経営課題となっています。

川島克哉社長は、記者会見で「今、注力していることを続けていくことが、安定した返済スキームの確定につながっていく」と述べ、引き続き収益力の強化に努める考えを示しました。

一方、去年9月に非上場化する直前に株式を買い増し、大株主となっている旧・村上ファンドの村上世彰氏が関係する投資会社について川島社長は「成長戦略に向けて提案したいという話は聞いているが、事業に影響を与えている事実は現時点ではない」と述べました。

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