産業機械を手掛ける西部電機は15日、2025年3月期の年間配当を前期比44円増の84円に増配すると発表した。連結純資産配当率(DOE)指標を導入し、4.0%を目安とした配当を実施し株主還元を強化する方針だ。

同日発表した24年3月期の連結決算は純利益が9%増の19億円だった。売上高は12%増の319億円で過去最高を更新した。自動化や省人化需要の高まりからマテリアルハンドリング(マテハン)事業が好調だったほか、電気自動車(EV)用のモーターや半導体向けの部品加工で需要が拡大しているワイヤ放電加工機もけん引した。

25年3月期通期の連結業績予想は、純利益が5%増の20億円、売上高は4%増の332億円と増収増益を見込む。9月末には福岡県古賀市の本社工場敷地内にワイヤ放電加工機を製造する新工場が竣工する予定だ。生産能力を現在の1.5倍に拡大し、旺盛な需要に応える。

同社はあわせて25年3月期から28年3月期までの4カ年の中期経営計画の策定も発表した。標準化などによるコスト削減を進めて既存事業の収益力を強化するほか、東南アジアや北米、欧州市場の開拓を加速してグローバル展開を進め、28年3月期の売上高目標を400億円とする。

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