記者会見するラピダスの小池淳義社長とエスペラント・テクノロジーズのアート・スウィフトCEO(15日、東京都千代田区)

最先端半導体の量産を目指すラピダスは15日、米スタートアップのエスペラント・テクノロジーズと人工知能(AI)半導体の設計開発で協業すると発表した。2027年をめどにAIデータセンターの消費電力を現状から10分の1に抑える。生成AIは大量の電力を使うため、世界のAIデータセンターの電力消費量は今後5年で10倍に増えるとの予測もあり、より高効率の半導体が求められている。

エスペラントは工場を持たず、設計開発に特化したファブレスメーカーで、電力消費を抑える設計技術に強みをもつ。同日、都内で記者会見したアート・スウィフト最高経営責任者(CEO)は「革新的な設計技術をラピダスの工場で迅速に市場投入し、電力危機に対応する」と語った。

ラピダスは27年に北海道千歳市で回路線幅2ナノ(ナノは10億分の1)メートルの最先端半導体を量産する。2ナノは従来より電力効率が高く、エスペラントの設計技術と組み合わせることで相乗効果を見込む。ラピダスの小池淳義社長は「27〜28年にかけて2ナノ半導体の需要が爆発的に伸びる」と話した。

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