次世代電池の素材開発を手掛ける東北大学発のスタートアップ、3DC(仙台市)は15日、次世代電池の第一人者である横浜国立大学の藪内直明教授と共同研究を始めたと発表した。リチウムイオン電池の長寿命化に関する研究で、電池の容量を高めるなどにより現状の5~10倍に寿命を延ばしたい考えだ。

3DCが開発するグラフェンメソスポンジ(GMS)のイメージ

研究では藪内教授が開発した最先端の正極材料と3DCが開発・製造を手掛ける6角形のスポンジ形状をした炭素構造体、グラフェンメソスポンジ(GMS)を組み合わせる。GMSはナノ(ナノは10億分の1)メートルの空間を炭素原子で覆った構造で、従来の炭素素材に比べて柔軟性が高く、耐久性も高いのが特徴だ。

電極間のイオンや電子の動きを効率化することで、電池の劣化を抑え、高い電圧に耐える効果が見込めるという。3DCは大学との共同開発を踏まえ、2026年以降の本格的な市場参入を目指す。

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