渡辺社長は国内売上高を2000億円に倍増させたいと強調する(15日、大阪市)

王将フードサービスが15日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比27%増の79億円だった。運営する「餃子の王将」の値上げ効果で客単価が上昇したほか、新型コロナウイルス禍で落ち込んだ来店客数が回復した。

売上高は9%増の1014億円と創業以来初めて1000億円を超えた。店内飲食がコロナ禍前の19年を上回る水準に回復したほか、配達や持ち帰りの需要も高水準で推移した。

25年3月期の連結業績予想は、純利益が前期比1%増の79億円、売上高は8%増の1098億円を見込む。従業員向け調理研修の実施やレシピの見直しで料理の味を向上させ、客数は堅調に推移するとみる。一方で、人材確保のための給与引き上げで人件費は増加する。前期に計上した店舗売却に伴う特別利益がなくなることもあり、純利益は横ばいとなる見通しだ。

渡辺直人社長は「食品の製造工場を中心に過去に類を見ないくらいの設備投資をやっていく」と意欲を見せた。海外でも台湾に店舗を持つが、国内売上高が1000億円を超える。「次の目標は国内売上高2000億円。10年後の達成を見据えてやっていきたい」と強調した。

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