【バンコク=藤川大樹】ミャンマー国軍によるクーデター以降、拘束が続く民主化指導者アウンサンスーチー氏が、首都ネピドー内で刑務所から軍事施設に移送されたことが分かった。

アウンサンスーチー氏(2013年撮影)

 現地からの情報や独立系メディアによると、スーチー氏は、第6軍事作戦司令部の敷地内にある施設に移された。2人の将校を含む10人の警備チームが警護に当たっているという。  関係者は軍施設への移送について「抵抗勢力によるドローン攻撃から軍事施設を守るために『人間の盾』として利用しているのではないか」と推測した。

◆「猛暑避けるため移送」と4月に報道

 スーチー氏を巡っては、地元メディアが4月中旬、「猛暑による健康上の懸念」を考慮し、ネピドーの刑務所から別の場所に移送されたと報じていた。  一方、東南アジア諸国連合(ASEAN)のカオ・キムホン事務局長やミャンマー問題を担当する特使に任命されたラオスのアルンゲオ元首相府相が15日、ネピドーを訪れ、ミンアウンフライン総司令官と会談した。国営紙によると、双方はASEAN関連会議へのミャンマーの参加条件や人道支援のあり方などについて意見を交わしたという。 

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