北朝鮮の国旗(資料写真)

 【ソウル=上野実輝彦】北朝鮮メディアは18日、新たな誘導技術を導入した戦術弾道ミサイルの発射実験を17日に行ったと報じた。韓国軍が発射を確認した短距離弾道ミサイルを指すとみられる。  朝鮮労働党機関紙・労働新聞は、実験で「自治誘導航法体系の正確性と信頼性が検証された」と説明。視察した金正恩(キムジョンウン)党総書記が満足したとしている。誘導技術を備えた戦術弾道ミサイルの射程が、従来より延びた可能性がある。  韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が17日に発射した数発の短距離弾道ミサイルは約300キロ飛行し、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。  労働新聞は18日、正恩氏が軍需工場の国防工業企業所を訪れ、米国本土を射程に入れた大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星18」用とみられる移動式発射台などを視察する写真を、1面に複数掲載した。正恩氏は核兵器の生産を加速化するよう指示したという。  16日の中国とロシアとの首脳会談では、米国などによる「軍事的挑発」に反対する姿勢が確認された。正恩氏の軍需工場視察は、中ロと歩調を合わせ、米国をけん制する狙いがあるとみられる。 

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