イスラエル軍はラファへの攻撃を続けていて、パレスチナの地元メディアは20日、空爆で子どもを含む家族3人が死亡したなどと伝えています。

イスラエルを訪れているアメリカのサリバン大統領補佐官は20日、ガラント国防相と会談し、ラファで大規模な地上作戦を行うことに反対するアメリカの立場を伝えたとみられます。

一方で、ガラント国防相はSNSに「ハマスを壊滅させ人質を取り戻すためラファでの地上作戦を拡大することがイスラエルの義務だと強調した」と投稿し、ラファでの作戦を拡大させる構えを改めて示しました。

国連は20日、これまでに80万人以上がラファから南部ハンユニスなどへ避難を強いられたとしています。

こうした中、NHKガザ事務所がハンユニスで、14日に撮影した映像にはほとんどの建物が破壊された一帯で暮らす避難者の様子が写っています。

ラファから避難した男性は「ここが安全な場所だと言われ苦労して避難してきたが、この避難所も破壊されている。ここには水がなく生活ができない」と話し、厳しい状況に置かれていると訴えています。

イスラエル軍がラファでの地上作戦をさらに拡大させた場合、人道危機がいっそう深まることが懸念され、今後の出方が焦点となっています。

米国防長官 民間人保護に努めるよう重ねて求める

イスラエルがガザ地区南部のラファで地上作戦を拡大する構えを示していることを受け、アメリカのオースティン国防長官は20日、記者会見で「われわれが望むのは、より精密で、民間施設の破壊を減らし、民間人をもっと保護するものだ。効果的に軍事作戦を行うことと戦場にいる民間人を考慮することは両立できる」と述べ、民間人の保護に努めるよう重ねて求めました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。