世界のメディアで報道内容のチェックをするパブリックエディター(PE)らが加盟する国際組織「ニュースオンブズ協会(ONO)」の年次総会が南アフリカのケープタウンで開かれた。約70人が参加し、朝日新聞からは岡本峰子PEが出席した。

 世界各国からの参加者が5月16~18日、パレスチナ自治区ガザやウクライナでの戦闘をめぐる報道のあり方、アフリカにおける報道規制など最前線の状況を報告した。AIや「デジタルプラットフォーマー」と呼ばれる巨大IT企業とメディアの関係についても議論した。

 南アの主要メディア「ニュース24」のジョージ・クラッセンPEは「アフリカで報道の自由が保障されている国は極めて限られている」と指摘。「報道規制を乗り越えるために、各国の報道機関が力を合わせることの重要性が確認できた」と述べた。

 岡本PEは総会後、「世界で大きな戦争が相次ぎ、分断が進むなか、メディアと読者の関係も危機にさらされている。読者に対して正確性や透明性を保ち、説明責任を果たすことが、世界のメディアで共通課題となっている」と語った。(ケープタウン=今泉奏)

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