【NQNニューヨーク=稲場三奈】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小動きで始まり、午前9時35分現在は前日比6ドル37セント安の3万9800ドル40セントで推移している。米主要株価指数が最高値圏にあるなか、上昇が目立っていたハイテク株を中心に売りが出ている。重要イベントを前にした持ち高調整も出やすく、相場の方向感が出にくい。
ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日に半導体株や大型ハイテク株の上昇を背景に過去最高値を更新した。短期的な過熱感が意識されやすく、持ち高調整や利益確定の売りが出ている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、22日夕に四半期決算を発表するエヌビディアが下落している。
ダウ平均の構成銘柄では、前日に大幅安となったJPモルガン・チェースが高い。ゴールドマン・サックスやユナイテッドヘルス・グループなども上昇しており、指数を支えている。ダウ平均は小幅な上昇に転じる場面がある。
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は21日朝の講演で、「追加利上げはおそらく必要ない」と語った。一方で、「利下げ転換を支持するには、数カ月分の良い物価指標をみる必要がある」との見方を示した。このところFRB高官からは利下げに慎重な発言が相次いでいる。22日に4月30日〜5月1日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の公表を控え様子見の雰囲気もある。
そのほかでは、ボーイングやホーム・デポ、アマゾン・ドット・コムが下落している。半面、ウォルマートとメルクは高い。
ナスダック総合株価指数は反落して始まった。
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