アメリカのブリンケン国務長官は21日、連邦議会の公聴会に出席し、ICC=国際刑事裁判所が、パレスチナ自治区ガザでの戦闘をめぐりイスラエルのネタニヤフ首相らの逮捕状を請求したことに対して、対抗措置を検討する考えを明らかにした。

ブリンケン氏は逮捕状の請求を「極めて誤った判断だ」と指摘。イスラエルとイスラム組織ハマスを同じように扱うことは「恥ずべき事だ」と非難した。

また、議会と協力して対抗措置を検討する考えも示した。

アメリカ議会からはICCに制裁を科すべきとの声が強まっていて、捜査にあたった関係者への制裁や、ビザを取り消す法案も提出されている。

一方、公聴会では、イスラエルのガザへの攻撃に抗議する人達によって、ブリンケン氏の発言が何度も中断した。

抗議者からは「恥を知れ」との声も挙がったほか、ブリンケン氏の後ろで赤色に塗られた手を挙げ、バイデン政権がイスラエルを支援し、手を血で汚しているとの抗議も行われた。

また公聴会の中では、野党・共和党からは「イスラエルを裏切っている」とのバイデン政権への批判が出た一方、与党・民主党からも「ガザでの民間人の保護などにほとんど何もしていない」と厳しい声が挙がった。

バイデン政権はイスラエルへの揺るぎない支援を表明しているが、ガザでの民間人への被害が拡大する中で、停戦を実現できないことに国内から反発が強まっている。

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