新型コロナで都市封鎖された中国・武漢の様子を取材、発信し、騒動挑発罪で収監されていた元弁護士の張展氏(40)が4年間の刑期を終えて、出所した。支援者が21日、SNSで本人の動画を公開し、明らかにした。動画で張氏は自身が無事であると伝えたが、支援者によると撮影者や場所は不明で、現在も当局による監視下にあるとみられるという。
支援者らによると、張氏は2020年2月、「市民記者の視点で現状を伝えたい」と上海から武漢に入り、政府批判の声や逼迫(ひっぱく)する医療機関の現状を取材。動画をSNSに投稿したが、「真偽不明の情報を流して社会を混乱させた」として拘束され、同年12月に上海の裁判所で懲役4年の実刑判決を受けていた。
今月13日に刑期を終えた後も、支援者が消息を確認できない状態が続いていたが、21日に仲介者を通して支援者が本人の動画を公開した。約20秒の短い動画の中で、張氏は13日に警察により上海の家族のもとに連れてこられたと説明し、支援者への感謝を述べた。(上海=小早川遥平)
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