6日、スーダン・オムドゥルマンで食料配布を待つ子どもたち(ロイター=共同)

 【カイロ共同】アフリカ北東部スーダンで昨年4月に始まった軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘は15日で1年となった。死者は1万4千人超。対立は深く、収束の兆しは見えない。人口の4割近くが深刻な食料不足に直面し、人道危機は悪化。国連は戦闘が続けば「世界最悪の飢餓」を招くと警鐘を鳴らす。  「街はゴーストタウンになってしまった」。首都ハルツーム近郊オムドゥルマンの男性アブドルバキさん(43)は電話取材に語った。食料や水はほとんど手に入らない。戦闘の流れ弾で息子を亡くしたといい「軍とRSFの目的は破壊だけだ」と憤った。  戦闘の背景には軍トップのブルハン統治評議会議長とRSFのダガロ司令官の権力争いがあるとされる。米国やサウジアラビアが仲介を試みてきたが、停戦合意は繰り返し破られ、昨年末に計画された両氏の直接協議は実現しなかった。  紛争地域のデータを収集する米NPO「ACLED」によると戦闘開始後、少なくとも1万4790人が死亡。ハルツームやその周辺、西部ダルフール地方で戦闘が続く。


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