フランスのマクロン大統領㊧は仏大統領として24年ぶりにドイツに国賓訪問する=ロイター

【パリ=北松円香】フランスのマクロン大統領は26日から3日間の日程でドイツを国賓訪問する。シラク元大統領以来、仏大統領としては24年ぶりの国賓訪問になる。欧州諸国によるウクライナ派兵などを巡りギクシャクしがちな両国が友好関係を確認し、足並みをそろえる機会とする。

今回の訪問はシュタインマイヤー独大統領が招待した。マクロン氏は26日から27日はベルリンと東部ドレスデンを訪れ、ドイツの憲法にあたる基本法制定75周年記念式典に出席する。

28日は独西部ミュンスター訪問の後、ベルリン近郊のメーゼベルク城に向かう。ショルツ独首相と会談し共同記者会見に臨む。ウクライナ支援や独仏共同の武器開発、欧州連合(EU)の資本市場統合が議題となる見通しだ。

両首脳はしばしば見解の相違が目立つ。マクロン氏が2月下旬にウクライナに派兵する可能性に言及した際もショルツ氏は即座に否定した。

ロシアはウクライナへの攻勢を強めている。欧州の大国同士が対立している余裕はない。仏紙フィガロは24日「今回の訪問でなんとしても停滞した両国関係を活性化しなければならない」と指摘した。

マクロン氏の国賓訪問はもともと23年7月の予定だった。当時は仏国内で警官による少年射殺をきっかけとした暴動が深刻化したため取りやめた。今回も訪問直前に仏領ニューカレドニアで暴動が起きたが、ドイツ訪問は予定通り実行する。

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