ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=川上純平】28日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反落して始まり、午前9時40分現在は前週末比119ドル74セント安の3万8949ドル85セントで推移している。根強いインフレを背景に米連邦準備理事会(FRB)の利下げ開始が後にずれるとの見方が重荷となっている。半面、エヌビディアが上昇して始まり、米株相場を下支えしている。

ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は28日の米CNBCのインタビューで、FRBの利下げが適切になるには「さらに多くの月にわたる(インフレ鈍化を示す)明るい指標」が必要だとの考えを示した。利上げの可能性も念頭に「現時点では何も排除すべきではないと思う」とも述べた。FRBが利下げに慎重になるとの見方が意識されている。

もっとも、ダウ平均の下値は堅い。米景気がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待は根強く、主力株への買いを促している。ダウ平均の構成銘柄ではないが、エヌビディアが大幅に上昇し、1100ドル台に乗せている。前週発表の決算を評価した買いが続いており、投資家心理を支えている。

セールスフォースやメルク、アムジェンが下げている。マイクロソフトも安い。半面、ボーイングやホーム・デポ、シェブロンは上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。24日に付けた最高値(1万6920)を上回っている。

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