28日、法案成立に反対する市民のデモが国会議事堂付近で行われた(トビリシ)=AP

【共同】旧ソ連ジョージア(グルジア)議会は28日の本会議で、外国から一定以上の資金提供を受ける団体やマスメディアを事実上のスパイと見なす法案成立に反対したズラビシビリ大統領の拒否権を覆した。大統領が3日以内に署名しなければ議会議長の署名で法律が成立する。タス通信が報じた。

拒否権無効を求める与党提案に過半数が賛成した。欧米は法案を批判して制裁を警告しており、ジョージアが目指す欧州連合(EU)加盟への影響は必至だ。

法案は政権与党「ジョージアの夢」が提案。予算の20%以上を外国の資金に頼る非政府組織(NGO)やメディアを法務省に登録させ、収支などを申告させる。野党側は、政権に批判的な団体などをスパイとほぼ同義の「外国のエージェント(代理人)」に指定するロシアの法律と同じだとして反対。連日街頭デモを続けている。

親欧米のズラビシビリ氏は議会の投票後、今年10月の議会選での野党勢力結集を訴えた。一方、コバヒゼ首相は「制裁でジョージア国民や政府を脅迫することはできない」と述べ欧米の批判に反発した。

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