豪雨による洪水の被害に見舞われたブラジル・ポルトアレグレ=28日(共同)
【ポルトアレグレ共同】ブラジル南部で死者160人以上を出した豪雨による災害発生から約1カ月。近くの湖が氾濫し、大規模な洪水に見舞われたリオグランデドスル州の州都ポルトアレグレ中心部では28日も冠水が続くなど復旧が進んでいない。住民は疲労の色をにじませ「早く普段の暮らしを送りたい」と切実な願いを訴える。 ポルトアレグレでは28日、雨が降り続く中、冠水した道路や地域の排水作業が続けられた。茶色い泥にまみれた道路には水に浸った家具やごみが山のように積み上げられ異臭を放つ。野放しの犬など、動物も多数うろついていた。 州によると28日現在、4月下旬から断続的に降った豪雨に伴う災害の死者は169人、行方不明者は50人に上り、負傷者は約800人。避難した住民は58万人以上で、この地域で起きた「史上最悪の自然災害」(レイテ州知事)となった。 豪雨はペルー沖の海面水温が上がる「エルニーニョ現象」など複合的要因が絡んで長期化し、甚大な被害につながった。
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