28~29日にかけて韓国ソウルで見つかった、北朝鮮が飛ばした大型風船にぶら下げられたごみ(韓国軍提供・共同)
【ソウル、北京共同】韓国軍合同参謀本部は29日、北朝鮮が28日夜から、大量の大型風船を韓国側へ飛ばしていると発表した。各地で260個が確認され、取り付けられた袋に汚物やごみが入っていた。北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の妹、金与正党副部長は29日夜に談話を発表。韓国側から北朝鮮の批判ビラが飛ばされてきたことへの対抗措置だと表明した。 在韓国連軍司令部は29日、風船を使った汚物などの散布が「不衛生かつ攻撃的であるだけでなく、休戦協定違反に当たる」として調査を開始したと明らかにした。 韓国の団体が北朝鮮の体制を批判するビラを風船で飛ばし散布してきたことに関し、北朝鮮は韓国政府が制止しないことに強く反発していた。 談話は、ビラの散布行為を法律で禁じることが「表現の自由を過度に抑制する」とした昨年の韓国憲法裁判所の司法判断を念頭に、韓国側に汚物を散布することも「表現の自由だ」と主張した。 韓国軍は高速道路などに落下すれば大きな被害が出るとして中止を要求。爆発物処理班などが片付けに当たっている。
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