会談は日本時間の1日午後6時ごろから、およそ30分間行われました。

冒頭、木原大臣は「日韓関係が両首脳のリーダーシップのもとで大きく進展していることを踏まえて、今後の防衛協力について率直な意見交換をしたい」と述べました。

会談の詳しい内容は明らかになっていませんが、2018年に海上自衛隊の哨戒機が韓国軍の駆逐艦から射撃管制用レーダーを照射された問題をめぐって、再発防止策や、問題以降途絶えている部隊間の交流再開について協議が行われたものとみられます。

木原大臣は今回の会談で、この問題に区切りをつけ、北朝鮮への対応などで連携を強化していきたい考えです。

韓国国防相「韓日の未来志向の安全保障協力に期待」

会談の冒頭、韓国のシン・ウォンシク国防相は「韓日の未来志向の安全保障協力について率直な話し合いができることを期待する。率直な話し合いを通じ、最善を尽くして韓日関係発展のために努力する」と述べました。

韓国ユン政権 日本との関係改善進める背景は

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)政権は、日本との関係改善を進めて、日米韓3か国による安全保障協力の強化を図っています。

韓国空軍は、航空自衛隊とアメリカ空軍による共同訓練を、去年10月に実施しました。それまでは、日米、米韓が、それぞれ2か国で訓練をしてきましたが、3か国による航空戦力の共同訓練は初めてのことでした。

北朝鮮の弾道ミサイルへの対応では、発射情報を日米韓3か国で即時に共有する仕組みの運用が去年12月に始まりました。韓国軍は、北朝鮮からミサイルの発射があったと発表するたびに、日米両国と緊密に情報を共有していると強調しています。

また、去年11月には、陸上自衛隊幹部候補生学校の一行およそ400人が韓国を訪れて、韓国陸軍の士官学校と交流していました。

一方で、韓国国防省はレーダー照射問題について「照射はなかった」との立場を変えていません。ただ、韓国国防省の報道官は、20日の定例会見で「未来志向の観点から、再発防止策を講じることにしており、日本側と緊密にやり取りしている」と述べていました。

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