ロシア法務省は31日、ロシア軍に動員された兵士の妻や家族などでつくる「プーチ・ダモイ」と、その代表者の1人、マリア・アンドレエワ氏などを、外国のスパイを意味する「外国の代理人」に指定しました。

指定した理由について、法務省は「ロシアとロシア軍に否定的な印象を与えることを目的に偽の情報を広めた」としています。

「プーチ・ダモイ」のメンバーの多くは、夫などの動員兵の帰還を求めるだけにとどまっていますが、中にはアンドレエワ氏のように一歩踏み込んで侵攻を続ける政権を批判する人もいます。

当局は次第にこうした人たちの活動に神経をとがらせるようになり、アンドレエワ氏はかつてNHKの取材に対し「正直なところ怖いですが、あとになって娘に『あの時お母さんは何をしたの?』と聞かれることのほうが怖い」と話し、活動を続ける決意を示していました。

ウクライナヘの軍事侵攻が長期化する中、プーチン政権は、侵攻に批判的な声に対する言論統制を強めていて、政権の意向に沿わない個人や団体が、次々と「外国の代理人」に指定され、活動の大幅な制限や監視の強化など当局の圧力を受けています。

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