イスラエルとハマスによるガザ地区での戦闘をめぐり、アメリカのバイデン大統領は31日、イスラエルがハマスに対し、6週間の戦闘休止と人質解放を含む3段階からなる新たな提案を行ったと明らかにしました。

これについて仲介国のエジプトはカタールやアメリカとともにハマスとイスラエル双方に交渉に応じるよう求める声明を1日、発表しました。

ハマスの幹部は1日、中東の衛星テレビ局アルジャジーラに対して「バイデン大統領の提案に前向きだ」としたうえで検討するとの意向を示しました。

一方、イスラエル側では連立政権を組む極右の政党の閣僚らから提案に反発する意見が相次ぎ、このうち、ベングビール国家治安相はSNSで「明らかにされた内容はハマスの壊滅を諦めることを意味する」などと述べ、ハマスを完全に排除しないかぎり戦争終結は許されないと指摘しました。

そのうえで、ネタニヤフ首相が交渉に応じれば、政権から離脱するなどとけん制しました。

バイデン大統領は、新たな提案はイスラエル側が行ったものだとしていますが、イスラエルの政権内であつれきがあらわになった形で、交渉が再開し進展するかは依然不透明です。

ガザ地区では2日にかけても南部ラファなどでイスラエル軍による攻撃が続き、複数の死傷者が出ていると地元のメディアは報じていて、現地の保健当局は1日、これまでに3万6439人が死亡したとしています。

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