スロバキアのフィツォ首相は、先月15日、政府の会議に出席したあと銃撃され、一時命に関わる深刻な容体となりましたが、現在は自宅で療養を続けています。

フィツォ首相は5日SNSに、事件後初めてビデオメッセージを投稿し、順調に回復できれば、今月から来月にかけて徐々に職務に復帰できるとの見通しを明らかにしました。

フィツォ首相を銃撃したとして拘束された71歳の男は、政府のメディア統制や隣国ウクライナへの軍事支援の停止などに反対していたと伝えられていますが、フィツォ首相は「憎しみを感じていない。彼を許す」と述べました。

一方で「彼は、政治的に失敗し不満をためた反対派がたきつけた政治的憎悪の伝達者にすぎない」とも述べ、野党やメディアが政府への反感をあおったことが要因だと非難しました。

これに対し、野党の代表はSNSに「フィツォ首相の政治的姿勢は何も変わっていない」と投稿し反発しています。

スロバキアでは、フィツォ首相率いる与党と野党の間で対立が続いていて、政治的分断の深刻化が懸念されています。

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