タイの首都バンコク近郊で4月、日本人男性の切断遺体が見つかる事件があり、殺人容疑などで指名手配されていた暴力団関係者の男2人が、隣国ラオスで現地当局に拘束された。タイの捜査関係者が明らかにした。警察は、背後にタイを拠点とした国際詐欺グループがあるとみている。
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捜査関係者によると、拘束されたのは加藤拓也容疑者(50)と鈴木浩斗容疑者(27)。3月27日夜、バンコク近郊ノンタブリ県の倉庫で椛島良介さん(47)を殺害し、遺体を切断して遺棄した疑いがある。5日にラオスの首都ビエンチャンで拘束され、タイに移送後、逮捕される見通し。
関係者の証言などから、容疑者2人が暗号資産をだまし取る詐欺に関与しており、被害男性との間に金銭トラブルがあったことが判明したという。
捜査関係者は、容疑者らはタイ国内に登記された貿易会社を拠点とする特殊詐欺グループのメンバーとみられる、と指摘する。タイが、日本の暴力団関係者を中心とした大規模な詐欺グループの活動拠点になっている可能性がある。
この事件では、遺体が見つかった4月下旬に、遺体の切断や遺棄を手伝った疑いで、運転手を務めていたタイ人の男(30)も逮捕されている。(バンコク=大部俊哉)
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