路上で通行人の身分証をチェックする警察官=4日、北京(共同)

 【北京共同】中国国家安全省はスパイ摘発強化のため、個人のスマートフォンやパソコンを検査する権限を当局者に与えることを明確化した新規定をこのほど公表した。7月1日に施行される。中国入国時に空港でスマホを強制的に検査され個人情報が調べられると懸念する声が出ている。  施政方針で「国家安全」の防衛を重視する習近平指導部は昨年7月の改正反スパイ法に続き、今年5月に改正国家秘密保護法を施行。統制強化に向け法規則の整備を加速させている。  新規定は4月26日に発表された国家安全機関の「行政法執行手続き規定」と「刑事事件処理手続き規定」。個人や組織が所有するスマホなどの電子機器について国家安全機関の当局者が「電子メールやメッセージ、決済記録、写真や動画を含むデータ」を調べることができるとした。反スパイ法の規定を細則化した。  検査には市レベル以上の国家安全機関の責任者の承認を得て通知を作成する必要があるが、「緊急事態下」では責任者の承認を得て「警察証などを示せば現場で検査できる」と定めた。


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