米ニューヨーク証券取引所=AP

【NQNニューヨーク=戸部実華】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均はほぼ横ばいで始まり、午前9時35分現在は前日比24ドル77セント安の3万8782ドル56セントで推移している。前日にハイテクや半導体関連株が主導し相場を押し上げた後で、一部の主力株には利益確定の売りが先行した。半面、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測は引き続き相場を支え、ダウ平均は100ドルあまり上げる場面もある。

前日は労働需給の緩和を示す米雇用指標などを背景にFRBによる年内の利下げ観測が高まり、米長期金利は約2カ月ぶりの水準に低下。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数と多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は過去最高値を更新した。ダウ平均の構成銘柄では、前日に上昇が目立ったインテルやアップルが売られている。

ダウ平均は上昇する場面もある。朝方発表の週間の米新規失業保険申請件数は22万9000件と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(22万件)を上回った。今週は労働市場の過熱感が薄れていることを示す雇用指標の発表が相次いでおり、FRBは9月にも利下げに転じるとの観測が高まっている。

欧州中央銀行(ECB)は6日の理事会で4年9カ月ぶりとなる利下げを決めた。5日にはカナダが利下げに踏み切り、FRBも主要中銀の流れに沿う形で政策金利を引き下げやすくなるとの観測もある。ダウ平均の構成銘柄ではアマゾン・ドット・コムやマイクロソフトが前日に続いて買われている。

ナスダック総合株価指数は一進一退で推移している。前日に時価総額が3兆ドルを超えたエヌビディアは買いが先行して始まったものの、ほどなく下落に転じた。

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