イタリア南部プーリア州で13日に始まったG7サミットは、13日初日、ウクライナ情勢のセッションが行われゼレンスキー大統領も参加しました。

アメリカ政府高官によりますと、G7各国の首脳は、制裁で凍結したロシア中央銀行の資産で得られる収益を活用して、およそ500億ドル、日本円にしておよそ7兆8000億円をウクライナへの支援に充てることで合意したということです。

支援はことし中に始まり、軍事や人道支援、復興などの分野にあてられるとしています。

また、ロシアとウクライナが今後、停戦したとしても、ロシアが被害の賠償をしないかぎりは各国が資産の凍結を続けることも確認したということです。

ドイツのショルツ首相は支援の詳細を早急に決める必要があるとした上で「きょうの決定は歴史的な一歩だ」と述べ、合意を歓迎しました。

侵攻が長期化し、欧米各国で支援疲れも指摘されるなか、G7としては改めてウクライナへの支援を続ける姿勢を示した形です。

G7サミット2日目の14日は、インド太平洋と経済安全保障のセッションが予定され、欧米が懸念を強める中国の過剰生産などについて議論が行われるほか、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇も参加し、AIの活用やその規制のあり方をめぐっての協議も行われます。

ロシア外務省「犯罪的 報復措置必ず取られることになる」

ロシア外務省のザハロワ報道官は、G7が制裁で凍結したロシアの資産を活用してウクライナを支援することについて「ロシアから盗んだ資金をウクライナ政府の軍事的冒険に向けることは犯罪的だ」と批判した上で「報復措置が必ず取られることになる」と警告しました。

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