コロンビア・ボゴタで、闘牛を禁じる法案の成立を訴える動物愛護活動家ら=5月8日(ロイター=共同)

 【サンパウロ共同】突進する牛を華麗にかわし、剣を突き立てる勇敢な闘牛士の姿に観客が拍手喝采を送る―。そんな光景が見られなくなる日が来るかもしれない。コロンビアで2027年にも闘牛が禁じられる見通しとなった。同国メディアによると、実際に禁止されれば人と牛が相対する闘牛が存続するのは世界で7カ国となり、文化が岐路に立たされている。  闘牛は国技とするスペインなどから植民地だった中南米各地に伝わり、芸術や伝統として尊ばれてきた。しかし近年、動物愛護団体などから牛への虐待との声が上がって風当たりが強まり、存続か禁止かを巡る議論が各地で続けられている。  人と牛が対峙する闘牛が行われている国は欧州ではスペイン、フランス、ポルトガル。中南米ではメキシコ、ペルー、コロンビア、ベネズエラ、エクアドルの計8カ国。日本やスイスなどでは牛と牛を戦わせる闘牛が行われている。  コロンビア下院は5月28日、闘牛を禁じる法案の採決を行い、禁止賛成93に対して反対はわずか2だった。


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