【クアラルンプール=共同】マレーシアのアンワル首相が中国メディアとのインタビューで、中国、ロシアやインドなど主要新興国でつくる「BRICS」に近く参加する意向を表明した。地元メディアが18日、伝えた。東南アジアで加盟意向を示したのはタイに続いて2カ国目となる。
中国の投資誘致や新興国の経済成長を取り込む狙い。BRICS加盟を巡っては東南アジア諸国連合(ASEAN)間で対応が分かれるとみられ、アジア太平洋の地域的な枠組みの中心となってきたASEANの求心力に陰りが出る可能性がある。
アンワル氏はインタビューで、BRICS加盟の可能性を問われ「われわれは適切な判断を取る。近く正式な手続きに入る」と答えた。新興国や途上国からなるグローバルサウスの枠組みについては、最大限協力する考えを示した。
アンワル氏は「時代は変わった。かつては西側を選択しなければ、罰せられたかもしれないと恐れていた」と指摘し、双方の陣営と関係を維持する意向を表明した。
一方、中国の李強(リー・チャン)首相はニュージーランド、オーストラリアを歴訪後、18日にマレーシアを訪問。マレーシア外務省や関係筋によると、李氏とアンワル氏は巨大経済圏構想「一帯一路」の主要プロジェクト、マレーシア東海岸鉄道の建設現場を視察するほか、複数の経済や投資協力について覚書を結ぶという。
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