ミャンマーの複数のメディアは、軍によって首都ネピドーの刑務所に収監されていたアウン・サン・スー・チー氏が別の場所に移送されたと16日に伝えました。

ミャンマーは気温が最も高い時期で、軍の報道官は「熱中症から高齢者を守るため予防措置をとった」として、スー・チー氏に限った措置ではないと説明しています。

現在、78歳のスー・チー氏は、軍による非公式な裁判で汚職などの罪で有罪判決を受けて25年以上の刑期が残っていて、健康状態の悪化が心配されています。

スー・チー氏の弁護団によりますと、これまで収監されていた刑務所には冷房がなかったということですが、「移送については軍からの返答はない」としていて、どこに移送されたのかや、詳しい状況は明らかになっていません。

ミャンマーでは、ことし2月に徴兵制の実施が発表されて以降、軍に対する市民の反発が一段と高まっていて、スー・チー氏の処遇を改善することで、軍への批判を和らげたいねらいがあるものとみられます。

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