【NQNニューヨーク=三輪恭久】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前日比14ドル22セント安の3万9120ドル54セントで推移している。米国の経済や金融政策を巡り、目先の材料を見極めたい投資家による持ち高調整の売りが出やすい。半面、相対的に出遅れ感のある銘柄などへの買いは相場を支えている。
米国の経済が減速していることを示す指標が増えるなか、市場の想定以上に落ち込んでいることへの懸念がある。一方で、米連邦準備理事会(FRB)の高官からは物価の高止まりを背景に利下げに慎重な発言が目立っている。株価指数などを対象とした複数の先物やオプションの決済にからんだ売買で相場変動が大きくなることへの警戒もあり、持ち高調整の売りが出ている。
ダウ平均は上昇する場面もある。足元ではハイテク株が主導する株高が進んでいた。相対的に出遅れ感がある景気敏感株やディフェンシブ株の一部を買う動きもある。
ダウ平均の構成銘柄では、マクドナルドやシスコシステムズ、コカ・コーラが上昇。マイクロソフトとアマゾン・ドット・コムも高い。アナリストが投資判断を引き上げたナイキにも買いが入っている。一方、JPモルガン・チェースやトラベラーズ、アメリカン・エキスプレスが下落している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーといった半導体株の一角に売りが出ている。
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