【NQNニューヨーク=横内理恵】21日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸し、前日比15ドル57セント(0.03%)高の3万9150ドル33セントで終えた。相対的に出遅れ感のある銘柄に買いが入り、ダウ平均を支えた。ダウ平均の構成銘柄ではないがエヌビディアが下げ、株式相場の重荷となった。

市場では「米景気の底堅さやインフレ鈍化の流れに加え、米利下げ期待が米国株の支え」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との声があり、足元で売られていた消費関連株などに見直し買いが入った。S&Pグローバルが21日発表した6月の米購買担当者景気指数(PMI)速報値ではサービス業が2年2カ月ぶり、製造業が3カ月ぶりの高水準となり、ともに市場予想を上回った。

エヌビディアは3%下落し、前日からの2営業日で6%あまり下げた。マイクロン・テクノロジーやブロードコムなど足元で上昇が目立っていた半導体株の一角も売られた。人工知能(AI)関連投資の過熱感が高まり、エヌビディアなどに一段の利益確定売りが出るとの見方が意識された。

この日のダウ平均は120ドルあまり上げる場面があったが、上値が重かった。一時は下落に転じるなど方向感が定まらなかった。ダウ平均の構成銘柄では、マクドナルドやナイキ、アマゾン・ドット・コムが高かった。一方、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースは売られた。アップルも安い。

ダウ平均は週間で561ドル(1.45%)上昇した。上げ幅は5月上旬以来の大きさだった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続落した。前日比32.226ポイント(0.18%)安の1万7689.361で終えた。メタプラットフォームズが下げた一方、アルファベットは買われた。

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