リンゴ日報本社=21日、香港(共同)
中国に批判的な論調で知られた香港紙、蘋果日報(リンゴ日報)が香港国家安全維持法(国安法)に基づく取り締まりで廃刊に追い込まれてから24日で3年。多くの元社員がメディア界を離れる中、ある元同紙記者は当局との間合いを計りつつ、言論の自由を少しでも守ろうとフリーで活動を続けている。 「2020年の国安法施行で政治的に敏感なテーマは直接的に報道できなくなった。ただ言論の自由が完全になくなったわけではない。できることを皆で探っている」 リンゴ日報で主に環境問題を担当し、19年の反政府デモの取材もした李雨夢さん(33)は語る。 香港では民主派系のネットメディア「立場新聞」なども運営停止に追い込まれた。だが交流サイトを主な舞台に「集誌社」といった一部メディアが活動を継続し、李さんも寄稿している。 国安法違反罪などに問われ収監中のリンゴ日報創業者、黎智英氏の公判も傍聴し記事を書く。逮捕後に黎氏が関係者に伝えた「持ちこたえてくれ」との言葉が心に残る。黎氏は被告のうち1人だけ否認して法廷闘争を続けている。
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