22日、ウクライナ東部ハリコフでロシア軍が攻撃した現場(ロイター=共同)

【キーウ=共同】ウクライナ東部ハリコフ州の州都ハリコフで22日、翼と誘導装置が付いた滑空爆弾を使ったロシア軍の攻撃があり、少なくとも3人が死亡、50人以上が負傷した。ロシア軍は誘導滑空爆弾を使った攻撃を拡大しており、ウクライナは迎撃に苦戦している。

一方、ロシアが併合したウクライナ南部クリミア半島セバストポリで23日、ウクライナ軍のミサイル攻撃があり、ラズボジャエフ市長によると、子ども2人を含む3人が死亡し、100人以上が負傷した。ロシア国防省によると、米国が供与した地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」が攻撃に使われた。

ウクライナの警察によると、ハリコフへの攻撃では誘導滑空爆弾「D30」数発が使われ、集合住宅などが破壊された。負傷者には子どもも含まれ、重篤な症状の人もいるという。

米紙ワシントン・ポストによると、D30はソ連時代の兵器の改良版。

ゼレンスキー大統領は、米国などがウクライナに供与した兵器をハリコフ州への攻撃拠点となっているロシア領内に使うことを許可したことに謝意を示した上で、防空システムのさらなる強化が急務だと強調した。

米シンクタンク、戦争研究所は22日、ロシア軍が東部ドネツク州への攻勢を強めているとする分析を示した。ハリコフへの攻撃は、ドネツク州への攻勢を優位に進めるため、ウクライナ軍の注意をそらす狙いがあると指摘した。

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