告発サイト「ウィキリークス」の創設者であるジュリアン・アサンジ被告はアメリカ政府などの機密情報をネット上に公表し、アメリカ当局に不正アクセスに関わった罪などで起訴され、2019年から別の事件を受けてイギリスで刑務所に収容されていました。

アメリカ側は身柄の引き渡しを求めていましたが、アメリカ司法省が24日、サイパンにある連邦地方裁判所に提出した書面によりますと、アサンジ被告は26日にサイパンにある裁判所に出廷し罪を認めるとしています。

また、司法省はアサンジ被告について裁判の手続きが終われば、母国のオーストラリアに帰国する見通しだともしていて、アメリカのメディアは司法省との間で司法取引が行われ、アメリカの刑務所への収容を免れたと伝えています。

アサンジ被告が創設したウィキリークスは2010年にアメリカのアフガニスタンでの軍事作戦について9万件に及ぶ機密情報を公表するなど内部情報を相次いで暴露し、国際社会に大きな衝撃を与えました。

ウィキリークス「アサンジ氏は自由になった」

アサンジ氏が創設した告発サイト「ウィキリークス」は25日、SNSで「アサンジ氏は自由になった」と発表しました。

この中でアサンジ氏は今月24日の朝、ロンドンの刑務所を離れたあと、高等法院で保釈が認められ、その日の午後にはロンドン郊外のスタンステッド空港から飛行機でイギリスを離れたとしています。

また、保釈されたのはアメリカの司法省との長期にわたる交渉の結果だとしていて、詳細は正式に決まり次第、明らかにするとしています。

アサンジ氏はまもなく妻のステラさんや子どもたちと再会する予定だということで「ウィキリークスは、政府の腐敗や人権侵害に関する革新的な記事を公表し権力者の責任を追及してきた。アサンジ氏がオーストラリアに戻るにあたり、私たちに寄り添い、闘い、自由のために全力を尽くしてくれたすべての人々に感謝する」と締めくくっています。

アサンジ氏が飛行機に乗り込む様子の動画を公開

「ウィキリークス」はSNSにアサンジ氏がスタンステッド空港で飛行機に乗り込む様子の動画を公開しました。

映像ではシャツにジーンズ姿のアサンジ氏とみられる人物が書類を手に話す様子や、固い表情のままタラップをのぼって飛行機に乗り込む様子が確認できます。

映像に写された機体には「VISTA JET」と書かれていて、プライベートジェットを運航している民間企業のものとみられます。

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