ニューヨークのウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=矢内純一】17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比129ドル71セント高の3万7928ドル68セントで推移している。上げ幅は200ドルを超える場面がある。今月に入り、ダウ平均は大きく下げていた後で、主力株の一部には値ごろ感から買いが入っている。米長期金利の上昇が一服し、株式相場の支えとなっている。

ダウ平均は16日に小幅反発したものの、前月末に比べ2000ドルほど安い水準にある。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数はおよそ2カ月ぶりの安値を付けた。値ごろ感があるとみられた銘柄を中心に買いが入っている。

17日朝の米債券市場で長期金利は4.6%台前半と前日終値(4.66%)を下回っている。金利の低下で、株式の相対的な割高感が薄れハイテク株の一部に買いが入っている。ダウ平均の構成銘柄では、アップルやマイクロソフトが上昇している。

17日午後には、4月30日〜5月1日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の討議資料となる米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表になる。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の先行きを占う上で関心が高く、内容を見極めたいとの雰囲気がある。

ダウ平均の構成銘柄では、今週決算を発表したユナイテッドヘルス・グループとゴールドマン・サックスが高い。ナイキとビザも上昇している。半面、トラベラーズが下落。朝発表の2024年1〜3月期決算で1株利益が市場予想に届かず、売り材料となっている。インテルも安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発して始まった。アルファベットなどが上昇している。一方、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが安い。17日発表の24年1〜3月期決算で受注額が市場予想に届かず、嫌気した売りが出ている。

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