EUは25日、加盟を目指すウクライナ、モルドバと正式に加盟交渉を始めました。

このうちウクライナとの会合でEUの議長国ベルギーのラビブ外相は「歴史的な瞬間だ。厳しい交渉となるが、ウクライナの取り組みを支えていく」などと述べ、大きな節目を迎えたという認識を示しました。

また、ウクライナのステファニシナ副首相は「ウクライナはEU加盟の基準を完全に満たすために取り組んでいく」と述べ、加盟に自信を示しました。

ウクライナはロシアによる侵攻が始まった直後のおととし2月、EUに加盟を申請し、EUは去年12月の首脳会議で加盟交渉を始めることを決めました。

EUでは、ウクライナの加盟は時期尚早だなどという考えを繰り返し示してきたオルバン首相率いるハンガリーが7月から議長国を務めることになっていてヨーロッパのメディアは、加盟を支持する国々が6月中の交渉開始を強く働きかけたなどと伝えています。

EUのミシェル大統領は声明を発表し「ウクライナとモルドバは汚職とたたかい、経済の安定性を高める取り組みを続けていく必要がある」などと述べました。

ウクライナは今後、加盟基準を満たすため行政や司法、それに経済などさまざまな分野で改革が求められ、加盟の実現までには何年もかかるとみられています。

ゼレンスキー大統領「私たちは夢を実現した」

ウクライナのEU=ヨーロッパ連合への加盟交渉が正式に始まったことについて、ゼレンスキー大統領は25日、シュミハリ首相らととともに動画で声明を発表し「われわれがEUへの加盟申請書に署名したとき、多くの人はそれは夢にすぎないと言った。しかし、私たちはこの夢を実現した」と述べ、喜びを表しました。

そして「ウクライナがEUの正式な加盟国になることは間違いない」と自信を示しました。

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