ケニアでは、大幅な増税法案を政府が提出したことに抗議する若者を中心にしたデモが各地に広がっていて、首都ナイロビでは25日、デモ隊の一部が法案を審議していた議会の建物に乱入しました。

地元メディアによりますとデモ隊は法案の可決後に警察のバリケードを突破して建物の中に侵入し、建物の一部で火災が起きたということです。

鎮圧にあたる警察がデモ隊との激しい衝突で実弾を発砲したとの情報もあり、ロイター通信は、現地で取材する記者が、議会の近くで少なくとも5人の遺体を確認したと伝えています。

ケニアでは新型コロナウイルスの感染拡大やロシアのウクライナ侵攻に伴う食料価格の高騰などで経済が大きな打撃を受けた上、国内では厳しい干ばつに見舞われ、政府は大幅な増税をすることで悪化した財政の立て直しを図ろうとしています。

ただ、今回の衝突を受けて抗議デモがさらに激化し、混乱が拡大することが懸念されています。

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