NATOは26日声明を発表し、意思決定機関にあたる北大西洋理事会でストルテンベルグ事務総長の後任にオランダのルッテ首相を充てることを決めたと発表しました。

事務総長にはルッテ氏のほかルーマニアのヨハニス大統領も名乗りを上げていましたが今月20日までに立候補を取り下げ、ルッテ氏がすべての加盟国から支持を得て次の事務総長に就任することになりました。

ルッテ氏は「NATOを率いる責任を重く受け止めており信頼を寄せてくれたすべての加盟国に感謝する」というコメントをSNSに投稿しました。

10年間にわたって事務総長を務めてきたストルテンベルグ氏はことし10月1日に任期を終える予定で、ルッテ氏はそれまでに首相を退任することになっています。

ルッテ氏は、オランダの首相としてウクライナ支援に積極的に取り組んでおり、ウクライナ支援を引き続き重視するとみられますが、NATO加盟国の間では支援疲れも指摘されています。

また、ことし秋のアメリカ大統領選挙で、NATO加盟国がアメリカに依存していると批判し、ウクライナ支援にも消極的な姿勢を示してきたトランプ氏が返り咲いた場合、ルッテ氏は事務総長として加盟国間の難しい調整を求められることになります。

ロシア報道官「NATOの政策を変える可能性は低い」

NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長の後任にオランダのルッテ首相が正式に決まったことについて、ロシア大統領府のペスコフ報道官は26日「この選択がNATOの政策を変える可能性は低い。アメリカによって管理され、ロシアを戦略的に抑圧している。われわれに対して敵対的だ」と批判しました。

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