【ロンドン共同=伊藤隆平】英下院(定数650)総選挙は4日投開票され、最大野党の労働党が半数を大きく超える400議席超を獲得し、圧勝した。14年ぶりの政権交代となり、スターマー党首は5日、首相に就いた。新政権は2020年の欧州連合(EU)離脱で冷え込んだ欧州との関係改善や国内経済の立て直しに全力を挙げる。日本とは安全保障面を中心に連携を深める考えだ。 保守党は過去約200年で最大の敗北を喫し、党首のスナク首相は5日「(有権者から)怒りと失望の声を聞いた。敗北の責任は私にある」と述べた。チャールズ国王とバッキンガム宮殿で面会し、首相を辞任した。 保守党は不祥事や首相交代が続き、有権者が一斉に離反した。保守党政権下、移民が年間数十万人増え、住居不足に陥っているとの不満も拡大。「反移民」を掲げる右派ポピュリスト政党「リフォームUK」に支持が流れたことも響いた。シャップス国防相ら閣僚12人、トラス前首相も落選した。 新政権は欧州回帰を強め、欧州と安全保障などに関する新協定締結を模索する。
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