イギリスでは9日、7月4日の総選挙で14年ぶりに政権が交代したあと初めての議会が開かれました。

下院の650議席のうち3分の2近い412議席を獲得し、与党となった労働党の議員たちは議場の中でこれまでと反対側に着席しました。

政権発足後、初めて議会で演説したスターマー首相は、人種やジェンダーの面でイギリス史上最も多様な議会だと強調した上で「われわれには、政治が善をもたらす力となり得ることを示す義務がある。政治的な違いが何であれ、今こそページをめくり、国家の再生に向けて団結し、新しい議会を奉仕の議会にするときだ」と述べ、国民の生活改善に取り組む決意を示しました。

一方、121議席と議席数を200以上減らした保守党のスナク党首は、落選した元議員たちに向け改めて謝罪した上で「信頼回復は、人々がわれわれに何を期待しているのか思い出すことから始まる。それは新政府の責任を問い続けていくことだ」と述べ最大野党の役割を果たしていく決意を示しました。

政府の施政方針は、今月17日にチャールズ国王が読み上げる予定ですが、これに先立ち、リーブス財務相はこの日新政権が最も重視する経済成長の実現のため基金を設け、クリーンエネルギー分野などに世界中から投資を呼び込むとともに、雇用を創出する計画を明らかにしました。

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