中国の国営メディアによりますと中国政府は10日、フィリピンと領有権を争う南シナ海の岩礁のうち、みずからが実効支配するスカボロー礁、中国名、黄岩島の周辺海域で行ったとする環境調査の結果を公表しました。

この中では、周辺海域では、海水の水質もよく、多くの種類のサンゴが生息しているなどとして、「生態環境は優れている」と強調しています。

これに先立って、中国政府は、8日、フィリピンと領有権を争う南シナ海の岩礁のうち、フィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁の調査結果を公表し、フィリピンが意図的に軍艦を座礁させている影響でサンゴが大幅に減少し水質も悪化しているなどと主張していました。

中国としては、領有権を争う岩礁について、フィリピンが周辺環境を悪化させる一方、中国は保護しているとする対照的な結果を示すことで、管轄権を主張し、実効支配を正当化するねらいもあるとみられます。

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